近所の焼鳥屋の手羽先が、食べやすいので気に入っている。
だがそこの親父は生意気である。
そこは店というか、炉端焼きでカウンターに8種類くらいの串が陳列されている形式なのだが、「なににしようか?」と、ちょっと迷っていると、「何にするか言ってくれねーと、焼けねーよ」などと言ってくる。
俺は非常に大人げないから、「選んでるからちょっと待てよ」とキレ気味に言い返したのだった。
普通ならそんな生意気なことをいうやつからは何も買わないが、週に6日、毎日毎日ずっと焼き鳥を焼き続けるという焼鳥屋の親父に対するリスペクトというものが、なぜだか俺にはあり、以前書いたところの駅前の屋台は無くなってしまって、リスペクトを捧げる対象がこの店しかなかったのが店主にとって幸い、上記のようなムカツキもありつつ、たまに買っている。
まあ、生意気な口をきいたのはそれっきりだったのだが、ところでこないだは、閉店間際だったせいか、頼んでいない串が一本入っていて、これはサービスだろうかとやや複雑な気持ちになった。
俺は感謝を口にするのにためらわないタイプなので、どうもありがとうと言いたいが、たぶん、憶えてないだろうし、言ったところで、へっ、しゃらくせえ。的なオヤジツンデレをかましてくるに違いない。
俺は同時に空気を読めるタイプであるので、ならばまあ、べつに、言わなくても良いか。と思っている。

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